일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まんかんところどころ

満韓ところどころ

夏目 漱石

夏目 漱石의 満韓ところどころ(まんかんところどころ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,601자 · 148화면

아오조라 문고

停車場には宿屋の馬車が迎えに来ていた。やはり泥の中から掘出して、炎天で乾かしたように色が変っている。荷物と人間をぐるに乗せて、構内を離れるや否や、御者が凄じく鞭を鳴らした。峠を越す田舎の乗合馬車よりも手荒な取扱方である。広い通りはそれほどでもないが、しだいに城内に近づくに従って、今まで野原同然に茫々としていた往来が、左右の店の立込んで来ると共に狭くなる上に、鉄道馬車がその真中を駆けつつあるにもかかわらず、烈しい鞭の影は一分に一度ぐらいはきっと頭の上で閃めいた。馬は無理にも急がなければならない。けれども奉天だけあって、往来の人は馬車の右にも左にも、前にも後にも、のべつに動いている。そこへ騾馬を六頭も着けた荷車がくるのだから、牛を駆るようにのろく歩いたって危ない。それだのに無人の境を行くがごとくに飛ばして見せる。我々のような平和を喜ぶ輩はこの車に乗っているのがすでに苦痛である。御者はもちろんチャンチャンで、油に埃の食い込んだ辮髪を振り立てながら、時々満洲の声を出す。余は八の字を寄せて、馬の尻をすかしつつ眺めた。そうして、みだりに鞭を瘠せ骨に加えて、旅客の御機嫌を取るのは、女房を叱って佳賓をもてなすの類だと思った。