일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まんかんところどころ

満韓ところどころ

夏目 漱石

夏目 漱石의 満韓ところどころ(まんかんところどころ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,601자 · 148화면

아오조라 문고

船が動き出すと、事務長の佐治君が総裁と同じ船でおいでになると聞いていましたがと聞かれる。船長さんにサルーンの出口で出逢うと総裁と御同行のはずだと誰か云ってたようでしたがと質問を受ける。こうみんなが総裁総裁と云うと是公と呼ぶのが急に恐ろしくなる。仕方がないから、ええ総裁といっしょのはずでしたが、ええ総裁と同じ船に乗る約束でしたがと、たちまち二十五年来用い慣れた是公を倹約し始めた。この倹約は鉄嶺丸に始まって、大連から満洲一面に広がって、とうとう安東県を経て、韓国にまで及んだのだから少からず恐縮した。総裁という言葉は、世間にはどう通用するか知らないが、余が旧友中村是公を代表する名詞としては、あまりにえら過ぎて、あまりに大袈裟で、あまりに親しみがなくって、あまりに角が出過ぎている。いっこう味がない。たとい世間がどう云おうと、余一人はやはり昔の通り是公是公と呼び棄てにしたかったんだが、衆寡敵せず、やむをえず、せっかくの友達を、他人扱いにして五十日間通して来たのは遺憾である。

船の中は比較的楽だった。二百十日の明る日に神戸を立ったのだから、多少の波風は無論おいでなさるんだろうと思ってちゃんと覚悟をきめていたところが、天気が存外呑気にできたもので、神戸から大連に着くまでたいていは鈍り返っていた。