후리가나로 읽는 일본 고전
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たきぐち
滝口
山本 周五郎
山本 周五郎의 滝口(たきぐち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 49,815자 · 99화면
おりうは幾たびかそういう侍客に反抗し、爪を立てたり噛みついたりしたことがある、といった。
「そのあいだに」と安宅がきいた、「――いい人はひとりもできなかったのか」
「ひとりも」とおりうは答えた、「おっ母さんにはできたのよ、あたしが十六になった春、呑んだくれの左官屋といっしょになったわ、躯がこんなに太って、どこもかしこもぶよぶよして、朝から晩まで呑んだくれていたわ、おおいやだ」おりうは顔をしかめて頭を振り、肩をすくめて身ぶるいをした、「いま考えてもぞっとするわ、女っていやなものだって、つくづくそう思ったものよ」
それで稲毛へ住込みにはいったのだ。
侍客の多い稲毛はおりうの気にいった。そうしてすぐに芳村伊織と会った。五人ばかりといっしょに来た芳村は、あびるほど飲んでもあまり酔わず、声もたてないでおりうを見ていた。ふと気がつくと、あたたかな、劬るようなまなざしでじっとおりうをみつめているのである。おりうは生れて初めて、自分が女だということを感じ、これまでかって起こったことのないものが、躯の奥のほうでなまなましく動きだすのを感じた。
「こんなこと云っていいのかしら、笑わないでね」