후리가나로 읽는 일본 고전
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そうせきのじんぶつ
漱石の人物
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 漱石の人物(そうせきのじんぶつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,438자 · 23화면
ということは、並み並みならぬ精力の消費であったはずである。もちろん漱石は客を好む性であって、いやいやそうしていたのではないであろうが、しかしそれは客との応対によって精力を使い減らすということを防ぎ得るものではない。客が十人も来れば台所の方では相当に手がかかる。しかし客と応対する主人の精神的な働きもそれに劣るものではない。木曜会に時々顔を出したころの私は、そんなことをまるで考えてもみなかったが、後に漱石の家庭の事情をいろいろと知るに及んで、その点に思い及ばざるを得なかったのである。日本で珍しいサロンを十年以上開き続けていたということは、決して犠牲なしに行なわれ得たことではなかった。漱石は多くの若い連中に対してほとんど父親のような役目をつとめ尽くしたが、その代わり自分の子供たちからはほとんど父親としては迎えられなかった。これは家庭の悲劇である。漱石のサロンにはこの悲劇の裏打ちがあったのである。
このことにはっきりと気づいたのは、漱石の死後十年のころに、ベルリンで夏目純一君に逢ったときである。純一君は漱石が朝日新聞に入社したころ生まれた子で、漱石の没したときにはまだ満十歳にはなっていなかった。