후리가나로 읽는 일본 고전
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
小栗 虫太郎의 潜航艇「鷹の城」(せんこうてい「ハビヒツブルグ」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,395자 · 263화면
その――古風な風見が廻っている岬の一つ家には、痩せてひょろ高い浜草が、漆喰の割目から生え伸びているほどで、屋根は傾き塗料は剥げ、雨樋は壊れ落ちて、蛇腹や破風は、海燕の巣で一面に覆われていた。
そうした時の破壊力には、えてして歴史的な、動かしがたい思い出などが結びついているものだが、誰しもその自然の碑文には心を打たれ、また、それらのすべては、傷ましい荒廃の感銘にほかならないのであった。
しかし、外見は海荘風のその家も、内部に入ると、いちじるしく趣を異にしてくる。
天井は低く床は石畳で、扉のある部分は、壁が拱門形に切り抜かれている。そして、その所々には、クルージイと呼ばれて魚油を点す壁灯や、長い鎖のついた分銅を垂している、古風な時計などが掛けられているのだから、もしそこに石炉や自在鉤や紡車が置かれてあったり、煤けた天井に、腹を開いた燻製の魚などが吊されているとすれば、誰あろうがこの家を、信心深い北海の漁家とみるに相違ない。
扉を入ると、そこは質素な客間だったが、正面の書架の上には、一枚の油絵が掲げられていて、それには美しく、威厳のある士官が描かれてあった。