일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しょうねん

潤一郎ラビリンスI――初期短編集

谷崎 潤一郎

谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスI――初期短編集(しょうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,319자 · 84화면

아오조라 문고

「何処で何を盗んだか、正直に白状しろ」

と、信一は出鱈目に訊問を始める。仙吉は又、やれ白木屋で反物を五反取ったの、にんべんで鰹節を盗んだの、日本銀行でお札をごまかしたのと、出鱈目ながら生意気な事を云った。

「うん、そうか、太い奴だ。まだ何か悪い事をしたろう。人を殺した覚えはないか」

「へいございます。熊谷土手で按摩を殺して五十両の財布を盗みました。そうして其のお金で吉原へ参りました」

緞帳芝居か覗き機巧で聞いて来るものと見えて、如何にも当意即妙の返答である。

「まだ其の外にも人を殺したろう。よし、よし、云わないな。云わなければ拷問にかけてやる」

「もう此れだけでございますから、堪忍しておくんなさい」

信一は、手を合わせて拝むようにするのを耳にもかけず、素早く仙吉の締めて居る薄穢い浅黄の唐縮緬の兵児帯を解いて後手に縛り上げた上、其のあまりで両脚の踝まで器用に括った。それから仙吉の髪の毛を引っ張ったり、頬ぺたを摘まみ上げたり、眼瞼の裏の紅い処をひっくりかえして白眼を出させたり、耳朶や唇の端を掴んで振って見たり、芝居の子役か雛妓の手のようなきゃしゃな青白い指先が狡猾に働いて、肌理の粗い黒く醜く肥えた仙吉の顔の筋肉は、ゴムのように面白く伸びたり縮んだりした。