일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しょうねん

潤一郎ラビリンスI――初期短編集

谷崎 潤一郎

谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスI――初期短編集(しょうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,319자 · 84화면

아오조라 문고

私は雪駄がちゃらつかぬように足音を忍ばせ、自分で自分の忙しい呼吸や高まった鼓動の響きを聞きながら、闇中に光って居る西洋館の硝子戸を見つめて歩いて行った。

次第々々に眼が見えるようになった。八つ手の葉や、欅の枝や、春日燈籠や、いろ/\と少年の心を怯えさすような姿勢を取った黒い物が、小さい瞳の中へ暴れ込んで来るので、私は御影の石段に腰を下し、しん/\と夜気のしみ入る中に首をうなだれた儘、息を殺して待って居たが、いっかな二人はやって来ない。頭上へ蓋さって来るような恐怖が体中をぶる/\顫わせて、歯の根ががく/\わなゝいて居る。あゝ、こんな恐ろしい所へ来なければ好かった、と思いながら、

「神様、私は悪い事を致しました。もう決してお母様に※(「言+墟のつくり」、第4水準2-88-74)をついたり、内證で人の家へ這入ったり致しません」

と、夢中で口走って手を合わせた。

すっかり後悔して、帰る事にきめて立ち上ったが、ふと玄関の硝子障子の扉の向うに、ぽつりと一点小さな蝋燭の灯らしいものが見えた。

「おや、二人共先へ這入ったのかな」

こう思うと、忽ち又好奇心の奴隷となって、殆ど前後の分別もなく把手へ手をかけ、グルッと廻すと造作もなく開いて了った。