후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうねん
潤一郎ラビリンスI――初期短編集
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスI――初期短編集(しょうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,319자 · 84화면
元より彼に惚れている女はありませんから、脈のある間に精々搾って置いて、好い時分に向うから出て行きます。こう云う塩梅で、店員などにも一向威信がなく、時々は大穴も明けられるし、商売の方も疎かになって、間もなく店は潰れて了いました。
其の後、彼は直屋になったり、客引きになったりして、人の顔さえ見れば、
「今に御覧なさい。一番盛り返して見せますから。」
などゝ放言して居ました。一寸おあいそもよし、相応に目先の利く所もあって、たまには儲け口もありましたが、いつも女にしてやられ、年中ぴい/\して居ます。其のうちにとう/\借金で首が廻らなくなり、
「当分私を使って見てくれ。」
と、昔の友達の榊原の店へ転げ込みました。
一介の店員とまで零落しても、身に沁み込んだ藝者遊びの味は、しみ/″\忘れる事が出来ません。時々彼は帳場の机に向いながら、なまめかしい女の声や陽気な三味線の音色を想い出して口の中で端唄を歌い、晝間から浮かれて居ることがあります。しまいには辛抱が仕切れなくなり、何とか彼とか体の好い口を利いては其れから其れへとちび/\した金を借り倒し、主人の眼を掠めて遊びに行きます。