후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうねん
潤一郎ラビリンスI――初期短編集
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスI――初期短編集(しょうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,319자 · 84화면
我が国は天の窟戸の始まりから『女ならでは夜の明けぬ国』などと申しまする。………」
と喋り出す舌先の旨味、何となく情愛のある話し振りは、喋って居る当人も、嘸好い気持だろうと思われます。そうして、一言一句に女子供を可笑しがらせ、時々愛嬌たっぷりの眼つきで、お客の方を一循見廻して居る。其処に何とも云われない人懐ッこい所があって、「人間社会の温か味」と云うようなものを、彼はこう云う時に最も強く感じます。
「あ、こりゃ、こりゃ。」
と、陽気な三味線に乗って、都々逸、三下り、大津絵などを、粋な節廻しで歌われると、子供ながらも体内に漠然と潜んで居る放蕩の血が湧き上って、人生の楽しさ、歓ばしさを暗示されたような気になります。学校の往き復りには、よく清元の師匠の家の窓下に彳んで、うっとりと聞き惚れて居ました。夜机に向って居る時でも、新内の流しが聞えると勉強が手に附かず、忽ち本を伏せて酔ったようになって了います。二十の時、始めて人に誘われて藝者を揚げましたが、女達がずらりと眼の前に並んで、平生憧れていたお座附の三味線を引き出すと、彼は杯を手にしながら、感極まって涙を眼に一杯溜めていました。