후리가나로 읽는 일본 고전
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みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
外村 繁의 澪標・落日の光景(みおつくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,889자 · 268화면
そんなところへ見舞客が来る。私は客を残して帰るわけにはいかない。
「田口さん、パイナップルの缶詰をあけて下さい」
見舞客が帰ると、直ぐ妻はそんなことを言う。私はまた帰りばなを失ってしまう。そんな風にして、私が漸く腰を上げるのは、いつも夕方近くなる。
その日も、私が阿佐ヶ谷に降りた時には、街には夕靄が漂っていた。しかし夕方になっても、先頃までのような冷気は最早感じない。空には白雲が多かったが、西の空はきれいに晴れ渡っている。私はいつものように駅前の広場を渡り、わが家の方へ歩いて行く。
ふと、私は足を停めた。青く澄んだ空の中に、柳が枝を垂れている。その柳の枝が既に浅黄色を帯びているのに気づいたからである。私は道を左に折れ、わが家へは少し遠廻りになる道を取って行く。
この道は少し変な道である。少し行くと、あまり広くはないが墓地がある。更に行くと、片側に欅の巨木が列んでい、その反対側に温泉マークの旅館がある。そのガラス窓には、料金表が掲げてあり、その下には男女のこけし人形が並んでいる。更にその先には産婦人科兼整形外科の医院もある。しかしそんなものには私は用はない。