후리가나로 읽는 일본 고전
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ぼくとうきだん
濹東綺譚
永井 荷風
永井 荷風의 濹東綺譚(ぼくとうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,666자 · 114화면
「どこに出ていたんだ。こればかりは隠せるものじゃない。」
「そう……でも東京じゃないわ。」
「東京のいまわりか。」
「いいえ。ずっと遠く……。」
「じゃ、満洲……。」
「宇都の宮にいたの。着物もみんなその時分のよ。これで沢山だわねえ。」と言いながら立上って、衣紋竹に掛けた裾模様の単衣物に着かえ、赤い弁慶縞の伊達締を大きく前で結ぶ様子は、少し大き過る潰島田の銀糸とつりあって、わたくしの目にはどうやら明治年間の娼妓のように見えた。女は衣紋を直しながらわたくしの側に坐り、茶ぶ台の上からバットを取り、
「縁起だから御祝儀だけつけて下さいね。」と火をつけた一本を差出す。
わたくしは此の土地の遊び方をまんざら知らないのでもなかったので、
「五十銭だね。おぶ代は。」
「ええ。それはおきまりの御規則通りだわ。」と笑いながら出した手の平を引込まさず、そのまま差伸している。
「じゃ、一時間ときめよう。」
「すみませんね。ほんとうに。」
「その代り。」と差出した手を取って引寄せ、耳元に囁くと、
「知らないわよ。」と女は目を見張って睨返し、「馬鹿。」と言いさまわたくしの肩を撲った。
為永春水の小説を読んだ人は、作者が叙事のところどころに自家弁護の文を挾んでいることを知っているであろう。