후리가나로 읽는 일본 고전
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ぼくとうきだん
濹東綺譚
永井 荷風
永井 荷風의 濹東綺譚(ぼくとうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,666자 · 114화면
五六年前だ。」
「賑よ。毎晩夜店が出るし、原っぱに見世物もかかるわ。」
「そうか。」
種田は通過る道の両側を眺めている中、自動車は早くも秋葉神社の前に来た。すみ子は戸の引手を動しながら、
「ここでいいわ。はい。」と賃銭をわたし、「そこから曲りましょう。あっちは交番があるから。」
神社の石垣について曲ると片側は花柳界の灯がつづいている横町の突当り。俄に暗い空地の一隅に、吾妻アパートという灯が、セメント造りの四角な家の前面を照している。すみ子は引戸をあけて内に入り、室の番号をしるした下駄箱に草履をしまうので、種田も同じように履物を取り上げると、
「二階へ持って行きます。目につくから。」とすみ子は自分のスリッパーを男にはかせ、その下駄を手にさげて正面の階段を先に立って上る。
外側の壁や窓は西洋風に見えるが、内は柱の細い日本造りで、ぎしぎし音のする階段を上りきった廊下の角に炊事場があって、シュミイズ一枚の女が、断髪を振乱したまま薬鑵に湯をわかしていた。
「今晩。」とすみ子は軽く挨拶をして右側のはずれから二番目の扉を鍵であけた。
畳のよごれた六畳ほどの部屋で、一方は押入、一方の壁際には箪笥、他の壁には浴衣やボイルの寝間着がぶら下げてある。