일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

からすうりのはなとが

烏瓜の花と蛾

寺田 寅彦

寺田 寅彦의 烏瓜の花と蛾(からすうりのはなとが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,472자 · 17화면

아오조라 문고

もし吾々人間にこの半分の能力があれば、銀座の四つ角で自動車電車の行き違う間を、巡査やシグナルの助けを借りずとも自由自在に通過することが出来るにちがいない。しかし人間にはシグナルがあり法律があり道徳があるために鳥獣の敏活さがなくても安心して生きて行かれる。そのために吾々はだんだんに鈍になり気永くなってしまったのであろう。

しかし鳥獣を羨んだ原始人の三つ子の心はいつまでも生き延びて現代の文明人の社会にも活動している。蛾をはたき落す猫を羨み讃歎する心がベースボールのホームランヒットに喝采を送る。一片の麩を争う池の鯉の跳躍への憧憬がラグビー戦の観客を吸い寄せる原動力となるであろう。オリンピック競技では馬や羚羊や魚の妙技に肉薄しようという世界中の人間の努力の成果が展開されているのであろう。

機械的文明の発達は人間のこうした慾望の焔にガソリン油を注いだ。そのガソリンは、モーターに超高速度を与えて、自動車を走らせ、飛行機を飛ばせる。太平の夢はこれらのエンジンの騒音に攪乱されてしまったのである。

交通規則や国際間の盟約が履行されている間はまだまだ安心であろうが、そういうものが頼みにならない日がいつ何時来るかもしれない。