후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ぼんのうひぶんしょ
煩悩秘文書
林 不忘
林 不忘의 煩悩秘文書(ぼんのうひぶんしょ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,705자 · 173화면
「へえ、それがその、面目次第もげえせんので――七年前の今月今日、ここで旦那さま方に言いつかりやしたとおり、へへへへへ、あのお約束をいいことにね、江戸へ出で、精ぜい女狂いをしておりやすうちに、とうとう旦那、三味線ひきのお多喜って女に、取っ憑かれてしまいやして、まあ、旦那の前ですが、惚れたの腫れたのとへへへへへ、ま、そこらは御推量にお任せ申すとして、今じゃあ、そのお多喜と一しょに色街から色まちへと、恋慕流しのつれ弾きてえしがねえ渡世で、へえ。」
しきりに頭を掻いている宗七のようすは、装っているのでもなんでもない、こころの底からの巷の遊芸人である。
泣き出さんばかりの顔で、大次郎はそれをじっと見据え、
「無理もない、女、おんな――最も危険の多い煩悩を受け持ったのだからな。その女の毒気に身も心も汚れはてて――。」
「へ?」
宗七は、とろんとした眼を上げる。
「あは、あははは、いや、こっちのことじゃ。」大次郎は、自嘲的に笑って、「それでどうして、誓約どおり今日ここへ来る気になられた。」
「それがどうも、あっしにもよくわからねえんで、へえ――来ねえつもりだったんですが、なにかにこう引っ張られるような気もちで、気がついた時あ深川の家を出て、この浴衣のまんま、ふらふら歩いて来ておりやしたんで。