후리가나로 읽는 일본 고전
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
国木田 独歩의 牛肉と馬鈴薯・酒中日記(ぎゅうにくとばれいしょ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,018자 · 109화면
なるべくこの日の事を思い出さないようにしていたが、今では平気なもの。
一件がありありと眼の先に浮んで来る。
あの頃の自分は真面目なもので、酒は飲めても飲まぬように、謹厳正直、いやはや四角張た男であった。
老人連、全然惚れ込んでしまった。一にも大河、二にも大河。公立八雲小学校の事は大河でなければ竹箒一本買うことも決定るわけにゆかぬ次第。校長になってから二年目に升屋の老人、遂に女房の世話まで焼いて、お政を自分の妻にした。子が出来た。お政も子供も病身、健康なは自分ばかり。それでも一家無事に平和に、これぞという面白いこともない代り、又これぞという心配もなく日を送っていた。
ところが日清戦争、連戦連勝、軍隊万歳、軍人でなければ夜も日も明けぬお目出度いこととなって、そして自分の母と妹とが堕落した。
母と妹とは自分達夫婦と同棲するのが窮屈で、赤坂区新町に下宿屋を開業。それも表向ではなく、例の素人下宿。いやに気位を高くして、家が広いから、それにどうせ遊んでいる身体、若いものを世話してやるだけのこと、もっとも性の知れぬお方は御免被るとの触込み。
自体拙者は気に入らないので、頻りと止めてみたが、もともと強情我慢な母親、妹は我儘者、母に甘やかされて育てられ、三絃まで仕込まれて自堕落者に首尾よく成りおおせた女。