후리가나로 읽는 일본 고전
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こぶ
犬田卯短編集 一
犬田 卯
犬田 卯의 犬田卯短編集 一(こぶ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,259자 · 96화면
全く気の早い連中にとっては、甘んじて素田を植えるか、三倍もの値で商人からひそかに手に入れるかしかなかったのである。
「俺も素田でも植えっか――」と浩平は代田の準備が進むにつれてやきもきしていたが、とうとうその日の昼休みに、
「これが最後だ。組合へ行って見て、今日中に来ねえとすれば、俺も素田植えだ。畜生、こんな思いするのは生涯になかったことだ」とぷりぷり言っているとこへ、おさよが丘の坂を下りてこっちへ駈けて来る。今日も学校を休んで留守居かたがたおさよは末子のヨシを守していたのであった。
「なんだ、さア子――」といち早く見つけたおせきが声をかけた。
「肥料でも来たかな」と浩平も起ち上った。
だが、おさよの持って来た報告は、そんな耳寄りのことではなかった。
「おっ母、ヨチ子、腹痛えって泣いていっと」とおさよは、はあはあ息をきらしながら、遠くから叫んだ。
「腹が痛えって、何時から――」
おさよが近づいて説明するには、その朝言いつけられたとおり、まだ扱かない小麦の束を庭へひろげて乾していると、おちえと二人で小麦束の中へ入って歌などうたっていたが、急に黙ってしまって、縁側へ戻るなりそこへ突っ伏して、しくしく泣きだした。