일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ろうしつき

狼疾記

中島 敦

中島 敦의 狼疾記(ろうしつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,540자 · 47화면

아오조라 문고

俺たちはその同じ不可知なもののために死んで行く。げんに俺たちは、毎晩、或る何ものかのために、俺たちの意志を超絶した睡眠という不可思議極まる状態に陥る。……その時ひょいと、全然何の連絡もなしに、彼は羅馬皇帝ヴィテリウスの話を思出した。貪食家の皇帝は、満腹のために食事がそれ以上喰べられなくなるのを嘆いて、満腹すれば独得の方法で自ら嘔吐し、胃の腑を空にして再び食卓に向ったというのだ。何故こんな馬鹿げた話を思出したのだろう?

料理店の白い壁には大きな電気時計が掛かっていて、黄色い長い秒針が電燈の光を反射させながら、無気味な生物のように廻転している。容赦なく生命を刻んで行く冷たさで、くるくると絶間なく動いている。その下では中年の瘤男がせっせと口を動かし、それにつれて頸の肉塊も少しずつ動くような気がする。

三造は、すっかり食慾をなくして、半分ほど残したまま、立上った。

掘割沿いの道をアパアトへ向って彼は帰って行く。家々にも街頭にも灯ははいり始めたが、まだ暮れ切らない空の向うを、教会の尖塔や風変りな破風屋根をもった山手の高台のシルウェットが劃っている。上げ汐と見え、河岸に泊っている汚らしい船々の腹に塵芥がひたひたと寄せている。