후리가나로 읽는 일본 고전
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ねこのあなほり
猫の穴掘り
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 猫の穴掘り(ねこのあなほり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,896자 · 8화면
それは、理化学の進歩の結果としてあらゆる交通機関が異常に発達したのはよいが、その発達が空間的時間的に不均整なために、従来は接触し得なかったような甚だしい異質的なものの接触が烈しくなり、異質間の異性質のグレディエントが大きくなった。そうして、そういう接触に人間が馴れ得るためにはそういう接触の時間的変化があまりに急激過ぎるか、ないしは人間の頭の適応性があまりに遅鈍であり過ぎるか、とにかくそのために接触界面の現象として色々な異常現象が頻出するかと思われるふしも少なくないようである。
例えば熱鉄を氷片に近づける場合を考えてみる。近づける速度が非常にゆっくりしていれば、近づいて行く間に鉄はだんだん冷却し、氷はだんだんに解け、解けた水は暖まり、それでいよいよ接触する瞬間にはもう両方の温度の差はわずかになっているから、接触しても別にじゅっともすうとも云わない。しかし両者の近づくのが早くて摂氏六百度、七百度の鉄がいきなり零度の氷に接触すると騒動が起る。
水の中に濃硫酸をいれるのに、極めて徐々に少しずつ滴下していれば酸は徐々に自然に水中に混合して大して間違いは起らないが、いきなり多量に流し込むと非常な熱を発生して罎が破れたり、火傷したりする危険が発生する。