후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
宮本 百合子의 獄中への手紙(ごくちゅうへのてがみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,952자 · 130화면
こう云う目の見えなさは、脳の内膜が脳膜炎と同じような状態になって、目のぐるりの神経・血管その他に故障を起させたからだそうで、実際、先月の今頃、夢中だった時には、真赤に充血して、ふくれて飛び出した目をしていたそうです。あの目じゃ、見えっこない、と云う評判で、家の人達は、この頃、兎も角、私が、私の顔になって来た、と云うことを、珍らしそうに感服している有さまです。
昨日は、一ヵ月目であったので、自然話が出て、知らなかった我が身の上話に幾頁かを付け加えましたが、今の私と、前の私との間に、全く自分の知らなかった何日かがあって、しかもその何日かの間に、夜の目も合わさず私を生かそうと努力しつづけた人々のお蔭で、命が保たれて、今日、自覚した生活へつなぎ続けられていると云うのは、何と不思議な気持がすることでしょう。自分の知らない自分のことが、人から話されることで、初めて自分の生活の物となる、と云うことも何と奇妙でしょう。心理学的に、色々と面白いことがあります。例えば、私が、暑くなると夢中で団扇を使ったと聞いていて、それは団扇を手に持ってはいたのだろうと思っていた処、団扇はとても持つどころか、空手を団扇を持った形にして、あおいで、時には、ぐるりで皆があおいでいる、その風の動きと合ったリズムで無意識にあおぐ真似をしていたのだ