후리가나로 읽는 일본 고전
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
宮本 百合子의 獄中への手紙(ごくちゅうへのてがみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,557자 · 426화면
或る夜私の心持がさあっと開けて、ほんとにそのときは勝った勝ったと光と音楽が溢れるように感じられました。
これにはすこし説明がいるわね。
由来、芸術家は、本ものなら、本源的にモラリストです。特に新しいタイプの作家はそうです。内面につよい人間生活に対するモラリスティックな衝動をもっていて、決して只の文学感興というものがきりはなして存在しません。ところが、様々な歴史の環境の中では、そういう本源的なモラルを求める気持が、その求めるままの形で生活されていず、従って、そのままの形で芸術化されなくなっている場合があります。人間及び作家として、これは試練の時期であって、多くの人々はその時期に自身の砦をあけわたし、モラルをすて、今の時勢には云々とその位だの金だの肩書きだのにかくれて、芸術をすてます。身すぎ世すぎをしてしまうのね。ところが、そうは出来なく生れついている一群の作家というものがいつの時代にもあるものです。昔の柳浪が一例ですが。この人なんかは明治三十七八年以後の時代に、自然主義の風潮に一致出来なかったというばかりでない理由から作家として自身のモラルに立てこもって、謂わば立ちながら往生した、天晴れなところのある人でした。