후리가나로 읽는 일본 고전
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ごくちゅうしょうそく
獄中消息
大杉 栄
大杉 栄의 獄中消息(ごくちゅうしょうそく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,149자 · 114화면
監獄で冬を送るのもこれで二度目だが、ここは市ヶ谷や巣鴨から見るとよほど暖かいようだ。それに、僕等の監房はちょうど真南向きに窓がついているので、日さえ照れば正午前二、三時間余りの間は、背を円くして日向ぼっこの快をとることができる。このために向う側の監房に較べて四、五度温度が高いのだそうだ。されば寒いと言っても大がい四十度内外のところを昇降しているぐらいのもので、零度以下に降ったのはただの一度、例の慄え通しに慄えていた時のみだと思う。
しかしこの温度も、いつかの手紙にあったように「ああ、炬燵の火も消えた、これで筆を擱こう」などという、ぜい沢な目から見るのと少しわけが違う。足下等の国では火というもので寒さを凌ぐのかは知らんが、ここでは反対に水で暖をとっている。まず朝夕の二度、汲み置きの冷たい奴で、からだがポカポカするまでふく。そして三十分間柔軟体操をやる。その気持のよさは、とうてい足下輩の想像し得るところでない。折々鉄管が凍って一日水の出ないことがある。そんな時には、したがってこの冷水摩擦ができねば、手足が冷たくて朝起きても容易に仕事にとりかかれず、また夜床にはいっても容易に眠られない。