후리가나로 읽는 일본 고전
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げんだいしょうせつてんぼう
現代小説展望
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 現代小説展望(げんだいしょうせつてんぼう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 35,254자 · 70화면
そして不正な金貸を業としてる老婆を殺害しようとする。彼はその殺害を自ら弁護するために、唯物論的思想に頼る。人間は優者と劣者との二つに区分されるものであって、一般の道徳的法則は、優者に対して――例えばナポレオンの如き偉人に対して――何等の拘束力をも持つものでない、というようなことを論証しようとする。従って、彼ラスコルニコフを生かすためには虱のような老婆一匹をひねりつぶしても構わないと結論する。そして彼は遂に罪を犯す。
ところで、こういう風に種々の事情をつみ重ね、種々の理論をふりかざしながらも、ラスコルニコフをして老婆を殺害させることに作者が如何に困難を感じたかが吾々読者にははっきり分る。そして殺害後のラスコルニコフの自責や悔恨を述べるに当って、作者の筆が如何に平易に走っているかがはっきり観取される。
そこで、結論をいえば、ラスコルニコフのような真面目な青年は老婆を殺害してもその金を盗み出すことが出来なかった如く、元来老婆を殺害出来るものではない。彼を殺害行為に導くために作者が如何に困難を感じたか。そして殺害後の悔恨を述べるのに作者が如何に慰安を感じたかが、すでに右のことを証明している。