후리가나로 읽는 일본 고전
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げんだいにんじゅつでん
現代忍術伝
坂口 安吾의 現代忍術伝(げんだいにんじゅつでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 76,446자 · 155화면
それを覚悟で、たった一人でやってやがる仕事だから、嘘じゃアなかろうと思われるフシがあるじゃないか」
「なるほどね」
半平は腕をくんだ。
天草商事は第三国人と大がかりな密貿易をやっていた。その本拠は小田原界隈のさる由緒ある邸宅内にあったから、地理的には甚だ便利な取引なのである。
「ホントなら話が大きいぜ。それに相手が一人だから、秘密保持の上にも、取引としてはこの上もなく安全だね。ボクが思うには、ここは、ひとつ、スパイを使ってみようよ」
「スパイたって、スパイの使いようがないじゃないか。相手が一人で、おまけにノコノコこっちへ出むいているんじゃないか」
「だからさ。だからだよ」
半平は痩せっぽちの肩をいからせて、うれしそうに笑った。
「今夜、社の寮で、サルトル氏の歓迎会をひらくんだよ。酔わせておいて泊らせて、よりぬきの美女を介抱役につけるんだよ。惚れたと見せて安心させて、秘密をさぐるんだね」
「酔わなかったら、こまるじゃないか」
「催眠薬かなんかブッこんで痺れさしちゃえばワケないよ」
「誰をスパイにつけるんだい」
「近藤ツル子」
半平は腕をくみ、グイと胸をそらして、ニコヤカに叫んだ。