후리가나로 읽는 일본 고전
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ことひら
琴平
宮本 百合子
宮本 百合子의 琴平(ことひら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,637자 · 8화면
こういうあわれな仕草で、自分の思いを表現するしかない人民の立場、しきたりが心に刻まれたのであった。
そういう憤ろしい思いで雨の中をのぼり下った琴平の大鳥居の下に、こういう小道や公会堂があって、暗いやるせない信心とはまるでちがう新しい気運が、そこで開かれている会合で活溌に表現されている現在が愉快であった。こういう著るしい歴史の対照のもとで、琴平の町が私の生活に再び登場して来ようとは思いもかけなかった。そういう心もちは、琴平の裏町のこまやかな風景をすなおに私に感じさせるのであった。
次の夜、雨の中を、おそく、電車から降りた。子供づれの友人の妻君も一緒で、石段がこれからはじまろうというとき、私は、
「ちょっと、ちょっと」
と、宿の提灯を下げて先に立って行ってくれる友人の一人をよびとめた。
「どう? くりぜんざいというものがあるんですがね、平気ですか?」
たべずに行っても平気かという意味できいた。石段が多いことで私をおどかそうとした友人であってみれば、その若い眼のはしに、栗ぜんざいというはり紙のある店を見ないで通ったわけではないだろう。琴平も面白いと思っている私は、栗ぜんざいに、いくらか興じてもいるのであった。