후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
岡本 かの子의 生々流転(しょうじょうるてん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 297,521자 · 586화면
寺で六時の太鼓が鳴り出しました。啓司は花田に手伝って貰って射落した鷺を寺で葬って貰うため庫裡へ運んでから二人は清光寺門を出ました。わたくしも別に所在がないのであとからついて出ます。左側は湯屋で湯番が表を掃いています。新百瀬の息子が乞食の花田と友達交際をしていることは町中知らぬ人はないので湯番も別に不審がらず、啓司に朝の挨拶をしました。往還を距てた向うは前にちょっと控地が取ってある町役場で、格子縞の硝子窓が並んでおります。
「ゆうべは暑苦しく寝られませんでしたよ」
町役場の小使の金さんが水を撒いた朝顔の鉢を前にしてドーアの石段に腰かけています。左手の一町半ほど先に多那川橋のモダンな橋柱が見え、朝日に光っています。村から東京へ野菜を運ぶ荷車が一かたまりになって行く後姿が見えます。この往還は昔の鎌倉街道の脇道になっていて何度か土盛りをされたには違いありませんが、中高に盛り上っている白茶色の中央の路面から左右の家並の敷地にやゝ勾配をつけて鼠色に変って行く暈しに何とも言えない染みついた歴史の匂いがあると啓司は人によく言っています。都会で何度か飛躍しようとしては頭をうちつけた啓司が結局、土地へ帰って無理にも焦立つ心を鎮めて貰うのはこういう匂いなのでしょう。