후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
岡本 かの子의 生々流転(しょうじょうるてん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 297,521자 · 586화면
彼はそれを覚って、怒心頭に発し、一時は激しく争いまでしたが、あとで顧みて、かの女が自分を得たいたゞ一筋の火のために斯くまで苦心したことを想うといじらしくなったという。彼がお艶のために生涯を棒に振ったということはむかしからわたしに彼を慈ましめていた。彼はお艶との恋愛事件から親の代よりの職業を退いてわたしの市塵庵に入り、わたしの弟分の俳人となり、それから江戸派の俳句をわたしと共に現代に再興するに与って力があった。わたしにもし万一なことがあった場合に市塵庵の当主となり、江戸派の俳句を指揮して行くのは彼であるであろう。わたしがお艶のため専ら古典の歌詞歌曲を漁るに対し、彼はモダンを研究してお艶の芸を培った。このモダンを媚薬の如く忍び込まさずして何で古典だけでお艶の歌謡があれほど大衆の心を掴み取れよう。彼ははじめ、わたしを、彼が愛するお艶に尽して呉れるおじさんとして親しみかけたのだが、やがてその架け橋を除ねて直接わたしに親しむようになった。女に生涯を賭ける人間の哀れさが男二人をそうしたのでもあろうか。そも/\お艶という女の異常な魅気の制禦的な親和力がそうさしたのか。