후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
岡本 かの子의 生々流転(しょうじょうるてん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 297,521자 · 586화면
扇を半扇にひらいて発明節というのを唄って門に立ちました。
もとは伊勢藩の儒者の子とだけ判っていて、発明に凝ったため頭がおかしくなっていると当時噂されていました。むっつりして眼鼻立ちが立派についている。そのあまりに完全な立派さが却って悲運を想わせるような顔立ちでした。子供は癇持ちらしい鋭く羸弱な子でした。
当時赤坂の竜土町に甲州出で天下の豊島と呼ばれている事業家がいました。もっともその頃は天下の糸平をはじめ少し剛腹で山気のある人間には天下という名をつけて呼び慣わす癖がありましたから、この豊島もそれほどの商人ではなかったかも知れませんが、三方窓の張出し玄関の広間の中央に大火鉢を据えつけ、その前に胡床を掻き、赤銅の煙管を火鉢の縁にうち付けながら早朝から誰でも引見して談論風発するという豪傑肌でした。
発明節の親子乞食は一週間に一度ぐらいずつこの方面へ立廻って来て、豊島の応接間の窓に立ちます。すると豊島は煙草入れの中に入っている小銭を与えながら、乞食の仲間の貰いの様子、家々の屑の捨て方の塩梅、盛り場の食物店の仕込みの多寡――そんなことを小さい声で訊ねます。