후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
いなかいしのこ
田舎医師の子
相馬 泰三
相馬 泰三의 田舎医師の子(いなかいしのこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 37,947자 · 76화면
幾度か口の中でためらった揚句、
「妾ほど不用な人間は一人もありませんわ。……妾は自分が哀れで堪まりません。……妾は何をしたら一番善いのでしょうね。兄さん。どうぞ、それを教えて下さい。いゝえ。兄さんはきっとそれを知っていらっしゃいます。」
羞かしさのために顔を真赤にして、両の眼には涙さえ浮べながらやっとこれだけを云う事ができた。しかし、彼女自身は自分が今、何を云ったのだかよくは解らなかった。庸介は今度は本当に妹の手に触れた。それを自分の両方の手の間へしっかり握りしめながら、少しの間を措いた後、精一杯な爽快さを声に表わして、
「お前の云う事はみんな間違っている。ね、房子。今、お前の云ったような事は、それは、醜く生れついてそれでいつも退屈ばかりしている者の云う事だよ。……それだのに、お前のようにこんなに美しい可愛らしい人が、何でそんな事を云う事があろう。お前は、自分の美しい事ばかりを思うていればそれで良いのだ。一生涯。……それがお前のしなければならない一番善い事なのだ。……ね、房子。わかったかい。」
こう云って、彼は妹の手に接吻を与えてやった。
房子には、自分がからかわれているように思えた、しかしそれがまた、何だか馬鹿に嬉しいようでもあった。