후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆふいんこう
由布院行
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 由布院行(ゆふいんこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,779자 · 14화면
移せるような木はここの庭へもって来たが、大きいのは仕方がないので伐ってしまって、それで冬の日は殆んど毎日、盆だの像だのを刻んでいるのであった。初めはほんの手弄みだったのが、だんだん色々のものを彫っている中に巧くなって来て、自分でも面白味が出て来て、しまいには仏像なんかまで試るようになったのだそうである。道具といっても極めて粗末なもので、切出しの小刀とか、鋼の帯金を研いで作った鑿位のものであるが、生れ付凝り性の上に、半年の間退屈まぎれに毎日朝から晩までこつこつ刻んでいたので、一廉の彫刻家になってしまったのである。昨年祖母が亡くなって、その供養のためといって作った観音像などは一尺八寸ばかりもあって、余り面白い出来なのでちょっと驚いた位である。
盆なども色々の大きさのものが沢山作ってあった。白檀の太い幹のところは木目が入り組んでいるために、鑿の方向を始終変えねばならぬのだそうで、そのためにかえって、交錯した鑿の痕が自然で面白く出ていた。白檀の木というものが、大変いい香のするものであることも初めて知った。帰る時には、一番上出来の茶盆を一枚くれた。
一週間ばかりいる中にすっかり気持が変って来て、大変伸び伸びした。