후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆふいんこう
由布院行
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 由布院行(ゆふいんこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,779자 · 14화면
大きい岩の蔭で急に道が折れる時など、自動車が丁度天へ馳け昇るような気がする。岩を越して、その裏に脈々として続く道を見るまでは、随分冷や冷やすることもある。時々ふり返ると、別府湾がだんだん低く小さくなって行く。登りつめた頃から、周囲は茅の草原になる。鶴見山、由布山のなだらかな麓に、針葉樹の黒い密林が望まれる。そして緑の高原が遠く続いて、ゆるやかな起伏に沿って、所々に黒土の道があらわれている。自動車は安心したように全速力を出す。ここまで来ると、急に空気の冷やかさに気が付く。
こんな景色が一時間近く続く。赤倉の野は三里というが、草原を走る自動車の道は一里に足らない。由布院の盆地の斜面にかかると、自動車はエンジンを止めて、緩やかに降り始める。由布院が見える頃になると、この斜面一帯に牛が放牧されている。自動車の行手にも平然としていて、怪訝そうにこちらを見ていることもある。そしてずっと近くになってやっと愕いて逃げ出す。時には、道の反対側で草を喰っていた仔牛まで、親の逃げる方へ飛び出して轢かれそうになる。運転手は慌ててブレーキをかけながら、「馬鹿!」と大声でどなりつける。