일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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うみがめ

異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二(うみがめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 144,507자 · 291화면

아오조라 문고

日の暮れた後、ひとりの老婆が雪の降る路ばたに坐っていたというのは、なるほど不思議といえば不思議であるが、さらに人々を不思議がらせたのは、その場所が鬼婆横町であるということであった。横町は新五番町の一部で、普通の江戸絵図には現われていないほどの狭い路で、俗にいう三町目谷の坂下から東へ入るのである。ここらの坂下は谷と呼ばれるほどの低地で、遠い昔には柳川という川が流れていたとか伝えられ、その川の名残りかとも思われる大溝が、狭く長い横町の北側を流れて、千鳥ヶ淵の方向へ注ぎ入ることになっている。その横町を江戸時代には俗に鬼婆横町と呼び慣わしていた。

鬼婆という怖ろしい名がどうして起ったかと聞くと、いつの頃のことか知らないが、麹町通りの或る酒屋へ毎夕ひとりの老婆が一合の酒を買いに来る。時刻は暮れ六つの鐘のきこえるのを合図に、雨の夕も風の日もかならず欠かさずに買いに来るので、店の者も自然に懇意になって、老婆を相手に何かの世間話などをするようになったが、かれはこの近所の者であるというばかりで、決して自分の住所を明かさなかった。幾たび訊いても老婆はいつもあいまいな返事をくり返しているので、店の者共もすこしく不審に思って、事を好む一人が或るとき見え隠れにそのあとを付けて行くと、かれは三町目谷の坂下から東へ切れて、かの横町