후리가나로 읽는 일본 고전
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しろいかや
白い蚊帳
宮本 百合子
宮本 百合子의 白い蚊帳(しろいかや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,800자 · 18화면
「え? うむ、そりゃ分ってるが……硫黄の出るところは流石に違うな」
「家らしいのは宿屋だけね」
この方面ばかりでなく、宿屋が並んだ表通りを一寸裏へ入ると、どこでも北海道の開墾地へ行ったような有様なのであった。
彼等は、元湯共同浴場と立札のあるところへつき当った。道が二筋にそこで岐れている。
「どっち?」
眺め廻し、なほ子は苦笑しつつ、
「さあ、分らなくなっちゃったわ」
と云った。
「右じゃないかしら」
彼等の先へ、二人連れの男がぶらぶら行くのでなほ子はそう云ったのであったが、少し行くと其方は行き止りであった。
「おやおや、怪しい道案内だな。――誰か訊く人はないか――訊いて見よう」
「大丈夫よ、じゃあ此方」
一つの共同風呂の窓が開いていた。強い硫黄の香が漂い、歩きながら人気ない幾つもの湯槽が見下せた。湯槽を仕切る板壁に沢山柄杓がかかっていた。井とか、中村、S・Sなどと柄杓の底に墨で書いてある。
そこを過ぎると、人家のない全くの荒地であった。右にも左にも丘陵の迫った真中が一面焼石、焼砂だ。一条細い道が跫跡にかためられて、その間を、彼方の山麓まで絶え絶えについている。