후리가나로 읽는 일본 고전
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しろくれない
白くれない
夢野 久作
夢野 久作의 白くれない(しろくれない)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,846자 · 50화면
ませる彼等の父の不思議なる救ひの手を待ち設くる体なり。されども和人の男女達はたゞ、うなだれたるまゝにて物云はず。早や息絶えたる如く青ざめたるあり。たゞ五人の中央に架けられたる初花太夫が、振り乱したる髪の下にてすゝり上げ/\打泣く姿、此上もなく可憐らしきを見るのみ。その左の端に蓬たる白髪を海風に吹かせつゝ低首れたるは初花の母親にやあらむと思ひしに、果せる哉。時刻となり。中央の床几より立上りたる陣羽織物々しき武士が読み上ぐる罪状を聞くに、初花の母親が重き病床より引立てられしもの也。又、初花の右なる男は初花楼の楼主。左なる二人の女は同楼の鴇手と番頭新造にして、何れも初花の罪を庇ひし科によりて初花と同罪せられしものなりと云ふ。初花楼に対するお役人衆の憎しみの強さよと云ふ矢来外の人々のつぶやき、ため息の音、笹原を渡る風の如くどよめく有様、身も竦立つばかりなり。
やがて捨札の読上げ終るや、矢来の片隅に控へ居りし十数人の乞食ども、手に/\錆びたる槍を持ちて立上り来りアリヤ/\/\/\と怪しき声にて叫び上げつゝ初花太夫を残したる九人の左右に立ち廻はり、罪人の眼の前にて鑓先をチヤリ丶/\と打ち合はし脅やかす。