후리가나로 읽는 일본 고전
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せきゆのみやこバクーへ
石油の都バクーへ
宮本 百合子
宮本 百合子의 石油の都バクーへ(せきゆのみやこバクーへ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,004자 · 16화면
すれ違う連中の八分通りはトルコ帽をかぶったペルシア人、韃靼人である。耳の長い驢馬がふりわけに籠をつけて、小さい蹄に石ころ道を踏んで行く。バクーの市街の古い部分は五、六世紀頃から存在しているのである。
大通りを行きつめたら、自然とカスピ海に向う、立派な遊歩道へ出た。ペルシア行汽船の埠頭などがあり、暑いところのためか、あっちにもこっちにも派手な水色、桃色に塗ったビール・スタンド、泉鉱飲料店を出している。海面に張り出して、からりとした人民保養委員会のレストランなども見えているが、どういう訳か遊歩道には前にも後にも人が疎で、海から吹いて来る強い風に、コックの白上衣が繩につられてはためいている。
海沿いの公園では夾竹桃が真盛りであった。わきのベンチに白い布で寛やかに頭から体をつつんだペルシア女が、黒い目で凝っと風に光る紅い夾竹桃の花を眺めている。ここも人気すくなく、程経って二十人ばかりのソヴェト水兵が足並そろえてやって来て、同じ歩調で夾竹桃の花のむこうを通りすぎた。
どの小道へ曲っても、乾いた太陽と風とがある。
粘土と平ったい石片とで築かれたアラビア人の城砦の廃墟というのへ登り、風にさからって展望すると、バクーの新市街の方はヨーロッパ風の建物の尖塔や窓々で燦めいている。