후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
国枝 史郎의 神秘昆虫館(しんぴこんちゅうかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,803자 · 213화면
枯草がサラサラと戦いでいる。山々が固黒く縮こまっている。花などどこにも咲いていない。旅人の姿も見あたらない。ひっそり閑とただ寂しい。
シャン、シャン、シャン……カバ、カバ、カバ、この音ばかりが響き渡る。二人ながら今は黙ってしまった。江戸へ江戸へと歩いて行く。が、このまま江戸入りをしたら、奇もなければ変もない、平凡な旅だと云わなければなるまい。ところが一つの事件が起こった。と云うのは林へ差しかかった時、枯葉でもあろうヒラヒラと、一葉の葉が舞って来た。全く無意識というやつである、ヒョイと小一郎は右手を出し、パッとばかりに掌で受けた。
と、落ちて来たその木の葉であるが、掌の上に静もったが……
見れば!
蝶だ!
季節違いの!
「ううむ」と小一郎は翅を見た。「斑紋がある! あの斑紋!」それからホーッと吐息をした。
「ああこれこそ永生の蝶!」
さてこの蝶を得たばかりに、江戸入りをした小一郎はさまざまの危難に遭遇し、その剣侠の剣侠たる所以を、縦横に発揮することになった。
二十一
春がやって来て春が去り、江戸の町々は初夏となった。
ここは深川上の橋附近の、中洲の渡しに程近い地点で、そこにささやかな町道場があった。