후리가나로 읽는 일본 고전
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しんろのまき
神鷺之巻
泉 鏡花
泉 鏡花의 神鷺之巻(しんろのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,672자 · 54화면
二
「――何だ、薙刀というのは、――絵馬の画――これか。」
あの、爺い。口さきで人を薙刀に掛けたな。銑吉は御堂の格子を入って、床の右横の破欄間にかかった、絵馬を視て、吻と息を吐きつつ微笑んだ。
しかし、一口に絵馬とはいうが、入念の彩色、塗柄の蒔絵に唐草さえある。もっとも年数のほども分らず、納ぬしの文字などは見分けがつかない。けれども、塗柄を受けた服紗のようなものは、紗綾か、緞子か、濃い紫をその細工ものに縫込んだ。
武器は武器でも、念流、一刀流などの猛者の手を経たものではない。流儀の名の、静も優しい、婦人の奉納に違いない。
眉も胸も和になった。が、ここへ来て彳むまで、銑吉は実は瞳を据え、唇を緊めて、驚破といわばの気構をしたのである。何より聞怯じをした事は、いささかたりとも神慮に背くと、静流がひらめくとともに、鼻を殺がるる、というのである。
これは、生命より可恐い。むかし、悪性の唐瘡を煩ったものが、厠から出て、嚔をした拍子に、鼻が飛んで、鉢前をちょろちょろと這った、二十三夜講の、前の話を思出す。――その鼻の飛んだ時、キャッと叫ぶと、顔の真中へ舌が出て、もげた鼻を追掛けたというのである。