후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 126,598자 · 254화면
のみならず、夜の燎火をめぐる酒宴では、成輔の名ざしで、
「元成、伊賀舞を、お目にかけよ」
と、いわれ、その姿のまま、人々の中で、山田申楽の一曲を、さっと舞った。
幼少から武技の鍛えをうけたのは、もちろんだが、天性、彼は舞楽が好きだった。――伊賀の一ノ宮、その他の社には、自然発生的な神楽めいた今様舞踊が近来興りはじめている。元成は、見よう見真似のそれを、即興に演じたまでのことだッたが、彼の異彩は、はしなく、燎火の明るさをも増すばかりな喝采をはくし、人々の賞讃はしばし鳴りやまなかった。
「あの者は、わが家の秘蔵家来でおざるよ」
成輔は、人々から問われるごとに、鼻高々と、自慢した。
が、たれの賞讃より、元成としては、遠い所の御簾側にいた卯木の眸が対象だったことだろう。だが、その夜は、あいにく、逢う瀬にもめぐまれず、しかもそれ以後まもなく、二人の恋は、致命的な事件に会わねばならなかった。
その当時のことである。
大内裏の、しかも局町に、盗賊が入ったという怪事件があった。
所もあろうに、宮中深き所の後宮へ忍び込むとは、と賊の不敵さに、世人は舌を捲いたが、世相の乱れは、ついにそこまで来たと、いう者もある。