후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(七)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 330,262자 · 662화면
それは誰も見ていよう。そして人の目で見得る範囲と深度だけを人と同じように見ているほど気の安いものはない。けれど正成の患いは、人以上に世が愛しまれ世の行方や人心が観えるところにあった。智恵学問から持っていたものでなく、天性の彼の感受性といってよい。――たとえばである。
世間の目一般は、天皇軍対尊氏だけにとらわれ、はや北条遺臣軍の、信濃、越後、裏日本へわたる蠢動などは、消えたものと思っている。
ところがそうでない。
奥州も、てんやわんやだ。北畠顕家が留守となった東北の乱脈さなどわけて想像に難くない。さらに思いが筑紫に飛べばなおゾッとした。――彼のさぐり知るところでは、尊氏は、持明院統の皇の院宣をにぎっている。
さもあらば。
みかどとみかどの争いだ。
二つの日輪がせめぎ闘うて全土の上に燃え狂うときは地上も寸土をあまさぬ血に染まるだろう。
……正成は寝返りを打った。老人のように、その肩は温もっていず、その背はまろい。
「……そうさせては」
ならじ! と彼は寝つつも寝られず体を硬くするのだった。さきには大塔ノ宮のあえなき死を、人皆も見ているのに、と痛憤に似たものが涙をすらふとついてくる。