후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(七)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 330,262자 · 662화면
通って来た部落から香椎附近でも人はおろか犬の仔すら見えなかった。それに昼ながら天地はひどい烈風の形相でもある。
だが、香椎ノ宮の神人たちはみな並んで尊氏以下を迎えに立った。
彼が、祈願をこめたことは、後日、子の義満が当社に納めた願文のうちにも見え、またこのさい、全軍の将士が、神主から杉の葉をうけて、それぞれの笠印に挿したということでもある。
「金葉集」にも。
――隆家の卿、大宰ノ帥とな
りて、二度、香椎へ詣る。
かんぬし、形のごとく、杉
の葉を折りて、帥の冠に
挿すとて詠める。
ちはや振る
香椎の宮の
杉の葉を
ふたたびかざす
我が君ぞ 君
熊野詣でには、梛の木を折って、髪や冠にかざして帰る風俗があるから、ここでも杉の葉をそうするような風習があったのだろうか。
あるいは、この日の強風に、旗さし物などは、用をなさずと見た尊氏が、戦略的な考えのもとに、
「かぶと、よろいの綿貫、どこにても、味方は味方とすぐわかる目じるしを付けよ」
という単なる思い付きの布令であったかも知れなかった。
いずれにしろ、全軍は、
「それっ」
と、ただちに、香椎からすぐ南の丘陵帯へ思い思い駈けのぼって、そこの高所から、さらに南を望み、