일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しほんたいへいき

私本太平記(四)

吉川 英治

吉川 英治의 私本太平記(四)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 229,324자 · 458화면

아오조라 문고

そして三河の矢作川のほとり矢作ノ宿についたのは、四月四日の夕だった。

「おう御本軍だ」

「御宗家の殿だ」

駅路の口は、出迎えの軍勢でうずまっていた。すべてこれ三河足利党の兵馬であった。――高氏にすればみな自分を宗家とあがめている同族にほかならないので、鎌倉の府とちがい、わが家の領土へ入ったようなあたたかさだった。

「一同、一日千秋の思いでお待ちしておりました。まずは、み気色もうるわしく」

さっそく、一色刑部が郷党を代表して、馬前の色代(あいさつ)を高氏のまえにした。

矢作ノ宿はそのころ海道きっての大駅だった。無数な民家の平原は川の西岸にのぞまれ、夕茜の下に煙っていた。

「たれとも久しぶりよ。しかしここでは、いちいちの色代に会釈もならぬ。後で、後で」

高氏はしきりにいう。

そこで三河足利党の出迎えにまもられながら、高氏以下、矢作の大橋を西へとどろに渡りはじめた。

ひとしきり町じゅう喧噪の渦となったが、灯をみる頃にはひそまり返り、そして本陣にあてられた柳堂の一劃だけがいつまで夜の闇をかがり火にこばんでいた。

軍需も兵も、ほとんど三河在国の足利党の手で、この地に用意されていたのである。