후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(四)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(四)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 229,324자 · 458화면
馬上は彼と供の侍、数騎だけである。――追いついた師直は、藤夜叉の輿を、桃井の人数へわたした。も一つの不知哉丸の輿も、さきに列へ加わっていた。
高氏は振向いた。後ろに二つの輿が揃ったのを知ったとみえる。同時にその駒脚はやや小刻みな弾みをみせて不破へ急いだ。
直義、師直、師泰、多くの顔も、どうしようなく、ただ遠ざかる列を見送っていた。
「…………」
「…………」
ほっと、吐息が流れたとき、はや列は小さくなり、高氏のすがたも見えなくなっている。
われに返って、師直は。
「ぜひもおざりませぬわ! この上は全軍を一だん退げて、ただただ殿の無事なお帰りを待つほかはありますまい」
「ばかな」
直義は耳を朱にした。
ついに、なんと諫めてもきかないで、おめおめ伊吹の道誉へ、その相手からは、下風に降って来たとも受け取られかねない装いで出向いてしまった兄の弱さが、彼にはくやしくてならなかった。
「師直。軍を退げろとは、わしにも言いおかれていたが、わしはいやだ。兄者はそもそも、佐々木道誉をあまく見ている。いや恐れている! ばかな骨頂だ!」
「とは申せ、手のほどこしようもございませぬ。