일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しゅうふうふき

秋風不帰

山本 周五郎

山本 周五郎의 秋風不帰(しゅうふうふき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,593자 · 28화면

아오조라 문고

――隙だ。

夏雄は猛然と踏み出しながら、

「行くぞ、えいッ、えいッ」

初めて絶叫する、と同時に、だあっと疾駆して来た放れ馬のうしろを飛鳥のように、南側の町家の露路口へとびこんだ。

「逃げたッ」

「やるなッ」

声は夕闇のなかに、千切れ飛んだ。

三尺そこそこの露地である、表の騒動をこわごわ覗いていた町人たちが、悲鳴をあげつつ家の中へ逃げ込むのを、眼の隅にまざまざと見ながら夏雄は一気に走り抜けた。

裏の草原は空地だった。

本能的に右へ行こうとしたが、その方には武家屋敷のあることに気付いて踵を返す、とたんに右足の草鞋の緒がぷつりと切れた。

――しまった。

と、思ったが追手の足音はせまっている、足に絡まる草鞋をそのまま左手へ脱兎の如く走りだす、とすぐ家裏の暗がりから、

「その方には手が廻ってるよッ」

と、呼びながら夏雄の前へとび出して来た者があった。

「ここへ隠れな、早く」

「誰だ」

「誰でもいい早くッ、そら来るよッ」

云いながら夏雄の手を取って、鼠のように家の蔭へと引摺り込んだ。

貧乏長屋の裏手で、薪小屋と繭乾し場の並んでいるあいだに二尺許りの隙間がある、二人がもぐり込んだのはそこだった。