일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひめられたるそうわ

秘められたる挿話

松本 泰

松本 泰의 秘められたる挿話(ひめられたるそうわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,690자 · 18화면

아오조라 문고

といった。浅田は無雑作に投出した名刺を拾上げて、暫時見ていたが、気をかえて立上った時、外廻りの社員が汗を拭き拭き入ってきた。

「昨日のお話の見積書を出させるように、象牙店へいって来ました。品物はすぐ揃いそうです」

「ああ御苦労、暑くって大変だったろう」

「昨日から又めっきりお暑くなりましたな。奥様は何処かへ御避暑ですか、先刻新宿でお見掛けしましたが、急いでおりましたので御挨拶もしないで失礼いたしました。お荷物でも持って差上げればよろしかったのですが……」と弁疏らしくいった。

「荷物を持って?」

「手提鞄をお持ちでした。山はおよろしいでございましょうね」

「家内は身体が弱いからな……」と浅田は軽く応えたものの、男が引退って了った後も、鞄をもって新宿駅にいたという妻の事を、穏かならぬ気持で考えていた。今朝墓参にさえ行くのを拒んだ妻が、どうしてそんなところにいたのであろう?

「電話位掛ける筈だが……」浅田は給仕をよんで訊ねたが、自宅から何にもいって来ないというので、念の為に電話をかけて見ると、妻は不在であった。

「どうしたんだろう、真逆無断で旅行する筈はないが……」浅田はふと昨夜の妻の怪しい挙動を思い出した。