후리가나로 읽는 일본 고전
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あるゆうかくでのできごと
空にむかひて
若杉 鳥子
若杉 鳥子의 空にむかひて(あるゆうかくでのできごと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,677자 · 46화면
それから直ぐその素人下宿を退いて、神田の裏長屋同然の家へ行きました。元、郷里の家に居た下男が独身で世帯を持っているのです。其処へ同居してから自炊もして見ました。その男はかなり忠実な人で、夜の中に水を汲み込んだり、薪の用意もして呉れまして、夜の明けぬ中に労働に出て了います。
雪の日にも風の日にも、私は社から疲れて帰って、かじかんだ手で鍵を開けて、真っ暗い家の中に入り、ランプを灯して、此度は火を起こしにかかるのです。馴れない為に幾ら起こしても消えて了う。終には自棄になって、石油をかけて火をつける、随分危険な乱暴な事をしたものです。
そんなに迄しましたが、遂に勉強の暇は得られませんでした。
下男は口癖のように、お嬢さんはお可哀想だと云っていましたが、遂に見兼ねてか私の生活の状態を、郷里の家へ知らせてやったと見えて、それから充分に金子も送ってくれましたし、衣服等も汚れれば直ぐ郷里へ送り返すと、新しい着替えを送ってくれるというようになりました。衣服の汚れる事、いたむ事は、それはそれは甚だしいので、母に始末をたのむのが気の毒のようで御座います。
然うなって来ると、丁度空腹の人が食を得て眠くなるように、却って身の為になりません。