후리가나로 읽는 일본 고전
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りっしゅんのたまご
立春の卵
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 立春の卵(りっしゅんのたまご)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,450자 · 17화면
要するに、もっともらしい説明は何も要らないので、卵の形は、あれは昔から立つような形なのである。この場合と限らず、実験をしないでもっともらしいことを言う学者の説明は、大抵は間違っているものと思っていいようである。
物理学の方では、釣合の安定、不安定ということをいう。釣合の位置から少し動かした場合に、旧の位置に戻るような偶力が出て来る場合が、安定なのである。卵が立っているような場合は、よく不安定の釣合といわれる。しかし物理学の定義では、この場合も安定なのであって、ただ安定の範囲が非常に狭いのである。
物が立つのは、重心から垂直に下した仮想線が、底の面積内を通る場合である。底は下の台に接しているので、台から上向きに物体をささえる力が、その物体に働いて、その力と物体に働く重力とが釣合っているのである。ところで日常生活で我々が常識的に使っている安定不安定という言葉には、安定の範囲という要素がはいっている。物体を少し傾けても、重心から下した垂直線が、底面内を通る範囲内では、旧位置に戻るような方向に偶力が働き、物体はもとに戻る。すなわち安定である。ところがその垂直線が底面をはずれると、偶力は益々傾くような方向に働き、物体は自分で倒れてしまう。