후리가나로 읽는 일본 고전
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そこつひょうばんき
粗忽評判記
山本 周五郎
山本 周五郎의 粗忽評判記(そこつひょうばんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,942자 · 28화면
すると今日、お城で雑談のおり、ふと家来自慢が始って壬生侯は」「いや久之進、つまりこうだ」側から明敬が急き込んで、「吹上侯の家中に弓の名手がいるという、それもまだ十八の娘だが三人張の強弓を引いて百発百中、この矢表に立つ者はあるまいと大自慢なのだ」「事実だから仕方がない、すると壬生侯が、そんなら自分の家来と勝負をさせて、勝ったら兼光を譲るかとこう云われるのだ」
「ははあ――」と久之進はようやく合点した、「それで仔細はよく分りました、その勝負には兼光のお太刀を賭けるという訳でございますな」
「久之進、やるであろうな」明敬が押し冠せるように云った。
「相手はあれだ」と信継が前庭のほうへ振返った。
いつ来たものか、沓脱石の向うのところに一人の乙女が慎しく控えていた。小麦色の肌のきりっと緊った、富士額で眉の濃い、いかにも肯かぬ気の勝った顔だちであるが、張のある艶やかな双眸と、右の唇尻に黒子のあるのが、きつい感じの表情を柔げてみえる。信継は二人の顔を秘かに見較べた。
久之進は眉も動かさなかったが、乙女のほうは微かに眼の縁を染めたようである。
「――心得ました」久之進は両手を下して、「仰せのとおり矢表の勝負を仕りましょう、支度をして参ります」