후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ぬいこ
縫子
宮本 百合子
宮本 百合子의 縫子(ぬいこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,962자 · 20화면
山科さんというのは秋田の大金持で、東京に別宅があり、そこの借家に、縫子の親、杉村勘次郎一家が住んでいた。家賃三十四円の借家人と家主以上の関係が、母親なみが頼まれる縫物をなかだちとして生じた。山科さんの娘の名は桃代と云った。五つ六つの太ったいい着物を着た子であった時分、桃代という名はどんなにか可愛らしい少女にふさわしいものであった。今でも着物は道楽で、それ故なみが時々徹夜さえさせられるのだが、あまり愛らしい女ではなくなって来た。桃代は二十五で、桃ちゃんと呼ばれ、家にいた。女中や下男などに気に喰わないことがあると寒中でも水をぶっかけた。秋田ではそれでも働く人に事は欠かなかったろうが、東京では山科の家の門だけ明いている訳ではない、と皆逃げ去る。困ると、縫子を迎えに来た。下の働きをさせるより、桃代の相手役に頼まれるのであった。年の大して違わない――縫子は二十三であったから――話対手の他人が入ると、桃代は水をかぶせるほどの癇癪は一遍も何故か起さなかった。おそろしく――一緒に並んで歩くのが極りわるいほど盛装して妻三郎の活動を見に行く位のものであった。
そういうのこそヒステリーらしいヒステリーだ。