후리가나로 읽는 일본 고전
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びしょうねん
美少年
岡本 かの子
岡本 かの子의 美少年(びしょうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,417자 · 27화면
雪履の閃きの薄っぺらさ。
陽はとっぷり暮れた。ランプをつけた家もある。朦朧とした家の中に、人間がうようよしている下町の家の並びをわたしは気味悪くおもい、なるたけ離れまいとして少年を追い駆けるのだが、少年との間はともすれば距りがちとなる。わたしは「時春さん、待ってよ」と小声でいうのであるが、はっきりそう聞取られるのも業腹だという気持があるので、強くも訴えない。
どうか、あの薄情な蹴返し方をして行く少年の踵と、雪履との間に、小石でもはね込み、少年がぐさとそれを踏み付けて、悲鳴をあげたらさぞ腹が癒えることだろう。小石よはね込め、とそんなことを念じながらあとを追ってゆく。
きん かん きん かん――暮れた空で、木の性と金の性とのものをうち鳴す音がした。横町から西仲通りへ出た角である。屋根のついた大きな看板の影に掠められて、避雷針のついている時計台が見上げられた。それはとても大きな塔のようにも見え、また、こましゃくれた雛型のようにも見えた。疑いつつ顧りゆくと、ふとこの辺の様子を横浜の景色らしく思い紛らさしめる魔力をその塔の影は持っていた。少年がよく話の中に出して来る清魂丹の大時計というのはこれなのか。