후리가나로 읽는 일본 고전
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たんでき
耽溺
岩野 泡鳴
岩野 泡鳴의 耽溺(たんでき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 55,597자 · 110화면
――おれは受け合っておくが、お前のように気の多い奴は、結局ここを去ることが出来ずにすむんだ」
「いやなこッた!」立ち上って、両手に膳と土瓶とを持ち、
「あとでいらっしゃい」と言って二階の段を降りて行った。下では、「きイちゃん、御飯」と、呼びに来たお君の声がきこえた。
九
その日の午後、井筒屋へ電報が来た。吉弥の母からの電報で、今新橋を立ったという知らせだ。僕が何気なく行って見ると、吉弥が子供のように嬉しがっている様子が、その挙動に見えた。僕が囲炉裡のそばに坐っているにもかかわらず、ほとんどこれを意にかけないかのありさまで、ただそわそわと立ったりいたり、――少しも落ちついていなかった。
そこへ通知してあったのだろう、青木がやって来た。炉のそばへ来て、僕と家のものらにちょっと挨拶をしたが、これも落ちつきのない様子であった。
「まだお宅へはお話ししてないけれど、きょう私がいよいよ吉弥を身受け致します。おッ母さんがやって来るのも、その相談だから、そのつもりで、吉弥に対する一切の勘定書きを拵えてもらいましょう」
こう言って、青木が僕の方を見た時には、僕の目に一種の勝利、征服、意趣返し、または誇りとも言うべき様子が映ったので、ひょッとすると、僕と吉弥の関係を勘づいていて特に金ずくで僕に対してこれ見よがしのふりをする