후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ききがきしょう
聞書抄
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 聞書抄(ききがきしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,821자 · 210화면
旨の書面が来、同時に書留便を以て書物を送って来たのである。私は某氏も云う如く一介の小説作者であって古文書の知識は皆無であるから、素より此の写本の真贋について判定を下す資格はないので、「于時天和二歳次壬戌如月記之、安積源太夫六十七歳」とある奥書を、兎も角も信ずるより外はなかったと云うだけを記しておこう。ところで、そのはしがきとも云うべき部分を読むに、此の書は安積源太夫が若年の砌京都に滞在したことがあって、或る年、と云うのは寛永十八年の秋、嵯峨の釈迦堂の片ほとりなる草庵に、石田三成が息女の成れの果てなりと云う老尼を訪れ、彼女が幼かりし日の昔がたりを聞くことが出来たので、そのうち殊に深く心を動かし、四十年を経た今日も忘れずにいるふし/″\を、後の世の語り草にもと老眼の脂を拭いつゝ書き留めておくと云うのであって、前に記す塚守の盲人は即ち老尼の物語の中に出て来るのである。されば此の書は、老尼の身の上話であるには相違ないが、老尼自身のことについては幼年の頃乳人に伴われて佐和山を落ち延び、都の知るべを頼って行って図らずも件の盲人に出遭った前後のこと、つまり盲人と係りあいのある部分だけしか語られていず、内容から云えば盲人が主人公であることは紛れもないので、自ら第二の盲目物語を成しているのである。